JR東日本は2023年3月18日(土)にダイヤ改正を実施し、常磐線では特急「ひたち」「ときわ」の利便性を向上させるほか、普通列車の運転本数見直し、ワンマン運転区間の拡大などを行います。
「ひたち」はすべて品川直通に
上野東京ラインに直通し、品川駅を始発・終着とする常磐線特急列車は2015年3月に初めて設定され、その後も徐々に数を増やしています。今回のダイヤ改正では、平日は上野駅始発となっている「ひたち5号」いわき駅行の運転区間が延長され、品川駅始発(8:43発)に変更されます。
これで、いわき駅・仙台駅まで運転する「ひたち」は、平日・土休日を問わずすべて品川駅発着に統一され、東海道新幹線などとの乗り換え利便性が向上します。ダイヤ改正後は、平日の朝時間帯に設定されている「ときわ」上下各1本のみが上野駅発着の特急として残ります。
また、特急の停車駅見直しも併せて行われ、朝時間帯の上り「ときわ52・54・56・58号」、夜時間帯の「ときわ81号」が新たに柏駅に停車します。これにより、すべての「ときわ」が柏駅停車となり、通勤・通学時間帯を含めて利用機会が拡大します(運転区間・停車駅が拡大する特急列車の運転時刻など詳細は下の図表を参照)。
土浦以南は“長い15両編成”が増加
常磐線の普通列車では、品川駅〜土浦駅間の計12本の列車が利用状況に合わせ、10両編成から15両編成に増強されます。2022年3月のダイヤ改正で普通列車の運転体系が変わり、土浦駅を境に以南の区間では10両編成、以北では5両編成で運転する列車の割合が増えました。短編成化により混雑度が高まっているとみられ、編成両数を回復することで混雑緩和を図ります。
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そのほか、夜時間帯に上野駅終着となっている上り列車1本が品川駅まで区間延長されます。利用状況に合わせた運転間隔とするため、朝時間帯の上りと、夜時間帯の下りの一部列車は運転が取り止められます。また、上野駅〜高萩駅間を直通運転する列車の一部は水戸駅または勝田駅で系統分断され、途中駅での乗り換えが必要になります。水戸駅以北では最終列車の時刻繰り上げも実施されます。
2022年3月ダイヤ改正では水戸線でワンマン運転が開始されましたが、今回の改正ではワンマン運転区間が常磐線の水戸駅〜いわき駅間に拡大します。日中時間帯を中心に運転するE531系5両編成の列車が対象で、同区間の普通列車のうち約7割がワンマン化されます。なお、ワンマン列車でもこれまで通り、すべてのドアからの乗り降りが可能です。
水郡線では、水戸駅を17時台に発車する土休日運休の列車1本が毎日運転に変更され、すべての列車が全日で運転されるようになります。混雑緩和のため一部の列車の編成両数が増強されるほか、夕時間帯の常陸大宮駅〜上菅谷駅間には上り列車1本が増発されます。